ガンジス川といえば、沐浴。
実際、現地ではガンジス川で沐浴しているインド人がたくさんいます。
ヒンドゥー教では、沐浴を行うことで、罪を流し功徳を増すと信じられているそうです。
その聖なるガンジスに憧れ、沐浴を体験してみたいという旅行者もいるのではないでしょうか?
この記事では、実際にインドのガンジス川で沐浴をした日本人(=夫)の様子と、その後の体調などついて書きました!
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ガンジス川で沐浴は危険なの?
ガンジス川で沐浴することは、現地の人たちにとっては神聖なことであっても、旅行者にとっては様々な危険が降りかかってくるんです。
その理由は「水質汚染」にあります。
ガンジス川には、実にいろいろなものが流れていて、
例えば・・・
- 人間の排泄物や未処理の下水
- 工場排水
- ガートで火葬された遺骨
- 火葬されずに流された遺体
- 動物の死体 などなど・・
このように、生活で排出される全ての汚水が川へ流れ出ているんですね。
汚染度は相当高いと言われていて、
wikipediaによると、2007年にはガンジス川は「世界で最も汚染された5つの河川」の1つとなりました。
また、インドの地元紙もガンジス川での沐浴には警鐘を鳴らしているようで、2018年5月1日の日経新聞にはこんな記事が・・。
巡礼者が沐浴(もくよく)するのは「危険」と地元紙が警鐘を鳴らしている。(中略)
インド紙のヒンドゥスタン・タイムズは3月末、バラナシの調査地点では、100ミリリットル当たり500個という基準値に対し9~20倍の大腸菌が検出されたと報じた。「生活排水が処理されないまま流れ込んでいるのが原因。」(中略)
流域人口が増え、排せつ物のほか工場廃液も増加、川岸で火葬された遺体や遺灰も流されている。
(日本経済新聞より引用)
そんなわけで、普段、衛生的な環境で過ごしている免疫のない日本人がガンジス川で泳ぐと・・・大概は大変なことになります!
長澤まさみさんは「ガンジス川でバタフライ」をしていた!
「ガンジス川でバタフライ」という、たかのてるこさんの自伝的小説がありますが、数年前にドラマ化されています。
主演を長澤まさみさんが演じ、なんと彼女はそのガンジス川で本当にバタフライをするという偉業を成し遂げました!
世界的にも汚染度が高いといわれている「ガンジス川」で泳ぎ、主役を演じきった長澤さんの役者根性は本当にすごいですね!
ちなみに、撮影後に長澤まさみさんが入院したなんて噂がありますが、真偽の程は不明です(-_-;)
ガンジス川で日本人が泳ぐと実際どうなるのか?
前述したように、免疫のない日本人がガンジスで泳ぐと、かなりの確率でアメーバ赤痢や下痢になるというのをよく耳にします。
2016年12月末のインド旅行でバラナシを訪れたのですが、
モノ好きの夫はなんと、あのガンジス川でどうしても泳いでみたかったらしく本当に泳いでしまいました!
さて、その結果は・・・?!
水温や、川の中に入った感じはどんな?
バラナシのガンジス川で泳いだのは、12月末日の午後3時頃。
川に足をつけると、コンクリートの底がヌルっとする感覚。
川の中心へ向かって泳ぐと5メートル先はもう川底に足がつかないくらい深かったのだそう。
その日の気温は20~22度。
はっきりした水温は不明だけど、入ると水はかなり冷たい感じ。
川底が深く、あまり遠くまで泳いでしまうと、 溺れた場合にとても危険なので気を付けたほうが良さそうです。
コンクリートの階段からガンジス川へ入りま―す!
けっこう深いみたいですね!
えっ!?ついに頭まですっぽり潜っちゃいましたよ Σ(゚Д゚)!!
そのまま川岸まで泳いで戻ります・・
(↑写真:本当にガンジス川で泳いでしまった日本人)
現地のインド人も沐浴しています。
川岸はこんな感じの、のどかな雰囲気。
ガンジス川で沐浴する観光客はほぼ皆無?!
周りの観光客には欧米人がちらほら。
ガンジス川で泳ぐ日本人が珍しいのか、夫が泳ぐその様子を写真に撮っている観光客もいました(笑)。
欧米人だけでなく、周りのインド人にも珍しがられていたようです。
帰国後、海外の友人へこの話をしたら、
「Oh, Nooooooo!あんな汚い川で!!!よく泳いだね・・・!!アンビリバボー!!」
とかなり驚かれました。
普通、泳がないですよね。 病気とか怖いし。。
その後の体調はどうなった?
夫はガンジス川の中心へ向かって10メートルほど泳ぎ、完全に頭まで水に浸かっていた状態。
口や目には入らないよう、細心の注意を払った、と本人は言っています。
しかし、耳とか鼻とかそういった粘膜からもバクテリアが入ったりするんじゃないかと思うんですけどね。
川から上がった後は、すぐ近くにとった宿でシャワーを浴びたそうです。
その日はインドに来てから3日目。
バラナシに来る前から、すでに夫のお腹の調子は下り気味・・。
川に入ったことが直接の原因かは定かではありませんが、 ガンジス川で泳いだ直後から下痢はさらに勢いを増してひどくなり、1週間ほど続いたのでした。
言うまでもなく、残りの滞在は部屋から出ることなく、一日中寝込んでました(;゚Д゚)
宿では、トイレットペーパーが手放せなかったそう(笑)
ガンジス川で沐浴するためのアドバイス
ガンジス川沿いに宿をとる
これ鉄則!
ガンジス川で泳いだ後は、すぐにシャワーで体を流すことが必須なので、なるべく川沿いに宿をとることをオススメします。
できれば宿代はあまりケチらず、温かいシャワーがしっかり出るホテルを選んだほうが良いですよ。
というのも、時期によってはガンジス川の水温が冷たくて体が冷えるし、その後に体調を崩した場合もしっかりお湯の出るシャワーがあるほうが安心です。
ちなみに夫が泊まったのは、Sita Guest house というガンジス川沿いの宿↓
(画像:Trip Adviserより)
屋上にレストランがあって、エントランスを出れば目の前はガンジス川!
ガンジス川で沐浴した後は部屋へ直行し、お湯の出るシャワーを浴びることができました。
あると便利な持ち物
- スイムウェア
- トイレットペーパー(日本製の柔らかいやつ)
- ウエットティッシュ(アルコールフリー)
- 常備薬
夫は日本からトイレットペーパーを持っていきました。
理由は、下痢になった時、海外のトイレットペーパーだとゴワゴワしてお尻が痛くなるから。
トイレットペーパーの芯を抜いて潰すとパッキングしやすいです。
また、日本のトイレットペーパーでもお尻が耐えられなくなったら、ウェットティッシュが活躍します。
注意点は必ず「アルコールフリー」を選ぶこと(お尻がヒリヒリするので)。
または、赤ちゃん用のおしり拭きでも良いです。
さいごに
ガンジス川で沐浴の雰囲気にどっぷり浸りたい方には、「ガンジス河で沐浴」するのはその価値ありです!
ただし、川がそれほど汚く見えなくても、大腸菌などの雑菌が多いと言われているので、それなりの覚悟はしたほうが良いでしょう。
川から上がったら、すぐにシャワーを浴びられるよう、近くに宿をとっておくことを強く強くおすすめします!
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