11月1日と2日はグアテマラの「死者の日」。
メキシコの死者祭りとは全く違った雰囲気なんです!
(参考:メキシコ【死者の日】はいつ?起源やハロウィンとの違いは?5分でわかる!死者祭り解説。)
グアテマラでは、メキシコのような仮装やパレードではなく、墓地で巨大な凧を揚げて死者の日を祝います。
この記事では、グアテマラ、アンティグア近くのスンパンゴとサンティアゴ サカテペケスという場所で行われる、巨大凧祭りについて紹介します!
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Contents
知って楽しむ!グアテマラ「死者の日」豆知識
スペインの凧揚げとの意外な関係
(出典:latinosenvalencia.com/ スペインのバレンシアで行われる凧揚げフェスティバル)
グアテマラの凧揚げ祭りは1900年~1910年の間に始り、スペインで行われる凧揚げの伝統に由来するといわれています。
そう言われてみれば、スペインのバレンシアでは毎年「国際凧揚げフェスティバル」が開催されていますよね。
グアテマラで、現在では大きいものは高さ20メートル近くにもおよぶこの巨大凧揚げ。「死者の日」に行われる独自の伝統文化となっています。
「死者の日」に凧をあげる理由
(※以下画像は筆者撮影 / グアテマラ「死者の日」凧揚げのようす)
凧は、亡くなった人々の魂とつながるもの。そして平和の使者であり、先祖たちがその凧に乗って家族のいる場所に戻ってくるといわれています。
知って役立つ「凧」のスペイン語
和西辞書で「凧」を引くと、1番目に「cometa(凧)」という単語が出てくるのですが、グアテマラではこの死者の日の凧のことは
- barrilete(バリレテ)
と呼びます。barrileteを辞書で引くと、1番目の意味は「小さな樽」で、下のほうには「(六角)凧」と表記があります。現地でこの凧のことを、cometaと言っても一発で伝わりにくいので、barrilete という単語を覚えておくと役立ちますよ♪
グアテマラ「死者の日」の場所、日程や時間は?
この「巨大な凧」が一斉に揚がるグアテマラのダイナミックなお祭り。
サンティアゴ サカテペケス(Santiago Sacatepéquez)と、スンパンゴ(Sumpango)で行われます。
そしてこの2つの場所では、見られる凧の種類が違います。
巨大凧が壮観!サンティアゴ サカテペケス
巨大凧が揚がる瞬間を見たい場合には、サンティアゴ サカテペケスへ。
こちらでは会場となっている墓地で、巨大凧が次々と揚げられます。
この凧は空を舞う凧ではなく、「地面に伏せてある巨大凧をロープで引っ張って垂直に立てかける」という揚げ方。
何が見どころかというと、地元の青年団の男性たちが協力してロープを引っ張り、凧を揚げる瞬間はとても迫力があります!
ちなみに、こちらの動画はサンティアゴ サカテペケス「死者の日」当日のようす。
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空舞う凧と青空のコントラストがきれい!スンパンゴ
スンパンゴでは、広場のようなところで地面と垂直に立てられた大きな凧の他に、たくさんの空を飛ぶ凧を見ることができます。
凧の大きさは、サンティアゴ サカテペケスのほうが巨大なので、個人的にはサンティアゴのほうをオススメします。
サンティアゴでは、墓地が会場ということもあって、より「死者の日」という雰囲気を感じることができるからです!
こちらの動画は、スンパンゴで行われる「死者の日」のようす。
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挙がる時間は決まっていない?!
これらの凧が揚がる時間ですが、サンティアゴ サカテペケスでは「午前中」です。
「どの凧が午前中の何時に揚がるか」というのは、私が訪れた時には特に決まったスケジュールはないようでした(あったのかもしれないけど、あまり周知されていない感じでしたね)。
それがラテンの国らしいですが、凧が揚がるまで、気長に墓地で待つことになります。
私はちなみに、グアテマラシティーを朝8時頃に自家用車で出発。挙がる瞬間を見たかったので、サンティアゴ サカテペケスに到着してから凧が揚がるまでに、墓地でけっこうな時間をつぶしていました。10時~11時の間に多く挙がった記憶があります。
一方、空を舞う凧が有名なスンパンゴでは、「午後」から見ることができるようです。
グアテマラ「死者の日」の日程
グアテマラの「死者の日」凧揚げ祭りは、毎年、11月1日に開催されているようです。
→ 2018年は、両市ともに11月1日に開催。
詳しい日程や詳細は、各市町村のfacebookで確認できます。
- Santiago Sacatepéquez(サンティアゴ サカテペケス市のfacebook)
- Sumpango(スンパンゴ市のFacebook)
会場への行き方
- グアテマラシティーから車で行く場合
→渋滞がなければ、サンティアゴ サカテペケスまでは約1時間、スンパンゴまでは約1時間20分で到着。
- アンティグアから車で行く場合
→渋滞がなければ、サンティアゴ サカテペケスまで車で約40分、スンパンゴまでは同様に約40分で到着。
※現地の駐車場は民間で営業しているものが複数ありますが、限りがあるので自家車で行く場合は早めに現地へ到着したほうが良いです。
旅行者の場合は、アンティグアからタクシーのチャーターまたは、旅行会社のツアーバスで行くことをおすすめします。
チキンバスと呼ばれる現地のバスで行く方法もありますが、現地の事情に慣れていない旅行者には治安上あまりおすすめしません。
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服装や持ち物について
おすすめの服装
- 動きやすく、日焼けを防ぐ服装
会場はとにかく人が多く、日差しが強くて日陰がありません。途中でゆっくり休めるカフェもほとんど無いので、とにかく体力勝負!
私は暑すぎて耐えられなくなり、会場にあった露天で帽子を買いました!
- 汚れても良い、履き慣れたスニーカー
特に、サンティアゴ サカテペケスでは会場が墓地のため、足場が悪いです。土ぼこりや湿った土なんかで足元がかなり汚れます。
持ち物
- 帽子
- サングラス
- ウェットティッシュ(露天で食べ歩きする時に便利)
- カメラ(スマホ)
- 水(露天でも購入できます)
- 折り畳み椅子(あれば)
- 防犯対策グッズ(貴重品の保護に)
人ゴミの中ではスリが多発しますので、貴重品の防犯対策も万全に!
(参考:【着画あり】貴重品保管の救世主!LiberFlyerセキュリポのレビュー。もっと早く欲しかった!)
折り畳み椅子は、凧が揚がるまでの待ち時間が微妙に長くて疲れるのであると便利。
座る場所がないので、ずっと立っているか、お墓に腰かけて待つしかないです。
グアテマラ「死者の日」フォトギャラリー
サンティアゴ サカテペケスの巨大凧を見に行きました!(2015年頃の記録です)
墓地までの道のりは、このように人でごった返しています。
日本の縁日みたいに、いろんな露店が出ています。
道すがら、トルティーヤを作っている様子も見ることができます。
この時期、緑色のトルティーヤがよく売られているのを目にしますが、紫や黒いトウモロコシの粉を使って作るとそのような色になるのだそう。
凧揚げ会場の墓地に着きました!
なんと、お墓の上に乗って凧揚げを見物する人々!
地面にあるお墓を皆が容赦なく踏んで通行しているのに度肝を抜かれましたが、全く不謹慎だという感覚はないみたいです。
死者の日をにぎやかに祝う、というコンセプトと、死者の魂は天にいるからお墓自体は問題ないという考えだそう。
揚がる前の凧はこんな状態。
人の大きさと比べると分かりますが、相当な大きさです!
揚がった後の凧。
大きな凧が連なる光景は壮観です!青空に映えますね。
凧が大きすぎて写真に収まりきらないです!
この墓地の中では、アイスやドリンクの売り子、墓地の入り口のところでは、トルティーヤなどの食べ物も売っていました!
さいごに
メキシコとは全く雰囲気の違うグアテマラ死者祭りの様子が伝わったでしょうか?
「墓地」と「お祭り」というキーワードは日本では正反対のイメージ。
だから余計に、このグアテマラの死者の日に感じる日本とのギャップが興味深いです。
機会があったら、是非訪れてみてください!
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